新人保育士さんに伝えたいこと

元保育士が有益だと思うこと

連絡帳の保護者メッセージ、返事する?②

この記事はは

・連絡帳、なにを書けば良いかわからない

・書き慣れていつも同じような文章になってしまう

→こんな方におすすめです!

 

 

前回は「前日に出かけた様子を書いてくれた時の返事」を書きました。今回は

 

「子どもがやんちゃしてくれました……」

 

という、保護者の悲しい嘆きに対する返事を記入したいと思います。

大体どこの家庭も1エピソードはありますよね、こういうの。年に何回も見かけます。

塩被ったとか、ワセリン体に塗りたくってたとか、食べ物ひっくり返したとか、納豆体に塗りつけたととか。

 

例文

「昨日の夜、お風呂上り少し目を離した隙に保湿剤を自分で塗っていました。お風呂上がりになにをするのか覚えているんだなあと思いましたが、頭を含め全身保湿剤まみれになったのでもう一度お風呂に入りました。本人は楽しそうですが、母はくたくたです。」

 

読んだら、「おっお、おかあさーーーーん!!!!」と叫び優しく抱きしめたくなりますね。

大変でしたでしょう。

怒りに震える拳を抑えたのでしょう。

なんか唐突に泣きたくなったでしょう。

大丈夫でしたか。

大丈夫じゃなかったですよね。

ああ、お母さん……。

せめて実費で温かいコーヒーを買ってあげたい。そう思ってしまう。

 

こういう返信、1番時間がかかりました。

なんとか上に書いた気持ちの100000000分の1くらい伝えたい。そんな時に書きましょう。思い切り書きましょう。

 

「お母さん、お疲れさまでした。大変でしたね」

 

もうこの一言でいい。ただ、ポイントがあるから聞いてほしい。そこだけ踏まえてほしい。

この文章の1番大切なところはどこだと思いますか?

大変でしたね、という受容? 違います。

お疲れさまでした、というねぎらい? 違います。

 

お母さん、の一言です!!!

 

もう、許されるなら児童表開いてお母さんの下の名前書いてあげたい。大変だったね、◯◯さん!!って書いてあげたい。

けど、流石に保育園の先生に下の名前を書かれたらお母さんもギョッとするので、お母さん表記にしましょう。

 

人は誰かに呼ばれるのは嬉しいですし、ハッとします。「◯◯先生の挨拶元気でいいね」って言われるのと「元気な挨拶でいいね」と言われるのって、前者のほうが自分を認めてもらえている感覚があると思うんですよ。

なので、それに対応したお母さんに精一杯健闘を讃えましょう。

 

後の文章はもういつも通りで大丈夫です。今日の様子を書きましょう。

 

そして、できれば当日会えなかったら3日以内に、お母さんに会った時

「こないだの連絡帳読みましたよ! あの、保湿剤のやつ! 大変でしたね!!」

とお母さんの目を見て労いましょう。「いやあ、ほんとですよ〜」とお母さんの言葉が続くと思うので、頷きお母さんを労うことでお母さんの気持ちを支えてあげましょう。もう、アフターフォローまでバッチリです。全人類が平和にはならないけど、せめてお母さんの心の治安くらいはおさまってくれと願うしかありませんね。

 

お母さん、ほんとにお疲れさまです

連絡帳の保護者メッセージ、返事する?

連絡帳、書いてますか?

連絡帳って、前の日の様子が書かれていて可愛い姿や大変そうな姿が目に浮かびます。

けど、それになんで返信すべき?そもそも返信しせずに今日の様子だけ書いた方がいい?と考えてしまいますよね。

 

結論として、返信した方が喜ばれます!

ただ、連絡帳がアプリでないと書ける範囲が決まっているので難しいですよね。そういう時は軽く一言でいいので、返信すると保護者も喜んでくれるかと思います!

 

連絡帳のお返事に関していくつかのパターンと解説をしていきたいと思います。

 

① 昨日お出かけしたパターン

保護者も書きやすそうですよね。昨日どこどこに行ってこんなことをしました〜!っていう連絡帳。月曜日に多いです。

 

例文

昨日、水族館に行ってきました。

入る前はルンルンだったのですが、入ると暗かったのが怖かったようではやくはやくと手を引っ張っていました。

イルカのショーは屋外だったので楽しそうにしてくれて良かったです。

 

返答①

水族館、楽しそうで良いですね!

イルカショーが楽しめてよかったです。

今日は〜……

 

返答②

楽しいお休みを過ごしたんですね!

園でも「イルカショー楽しかった?」と聞くと、頷いてくれました。

日中は〜……

 

返答③

水族館、お疲れさまでした。

きっと◯◯くんも楽しい時間を過ごせて、素敵なお休みになりましたね!

今日は

 

の3パターンの返事をテンプレートとして考えられます。

全てに共通して言えることは、水族館に行った、という親の頑張りを全肯定していることです。

そして、子どもにとって水族館に連れて行った経験が良いものだったと伝えることが大切だと思います。

せっかくの週に2日しかない休みにわざわざ水族館へ行って、保育者からの返事が「暗くて見えなかったのは残念でしたね」ならまだしも「暗いのが怖いとわかっていて水族館に行ったんですか?」なんて言われたら、いやですよね。

なので、「わざわざお出掛けをした事実をただ全肯定する第一文」にしましょう。

 

①は、なんでも誰でもどんな信頼関係でも使えるパターンです。

まだ入社したばかりとか、保護者の顔をよく知らないとかだったらこれにしておきましょう。間違い無いです。

 

②は楽しかった様子が園の様子から伝わってくるパターンです。

もし、自分と友達が出かけた翌日、別の友達から「アナタと出かけたの、あの子楽しいって言っていたよ」と、言われたら嬉しくないですか?

保護者も同じです。子どもが翌日も楽しかったと思ってくれていたら、嬉しいですよね。なので、さり気なくさらっと、保育園での様子を伝えましょう。子どもが自分から話してくれたら、教えてくれましたよ! と伝えてあげるとなお良いです!

まだそこまでの発達じゃなかったら、子どもに「お魚見たの?楽しかった〜?」と聞いてみましょうね。

 

③は保護者全肯定パターンです。

スーパービジネスマン保護者によく書きます。

朝も早くから子どもを預けて、夜も遅くまで(それか他の人がお迎えに来る)保護者。

多分週に2日あるお休み、寝たかったですよね。私だったら寝たいよ。全てを投げ捨てて寝たい。けれど、子どもにいつも寂しい思いをさせている自覚もあり、なけなしの時間で子どもを水族館に連れて行くお母さん、お父さん。

きっと水族館の暗闇を怖がる我が子を見て思ったでしょう。「私なにしてんだろ」「こんなことなら近所の公園でよかった」「あー週明けのミーティングの内容つめなきゃ」そんな保護者へ、最大限のエールを込めて書きましょう。

 

お疲れさまでしたッ……おつかれ……さまでしたッ!!!!!!!(号泣)

 

その一言で報われる親の心があるなら……

買ってよかった!絵本

学生時代、絵本をすごく買いました。

絵本が好きだったこともあり、毎月のように本屋さんの絵本コーナーで絵本を吟味し、毎週のように図書館で絵本を借りていました。

そんな私が、保育士として買ってよかったなあと思った本を幾つか紹介します。

 

【保育学生が絵本を選ぶ基準】

有名な絵本は、就職した(または実習先の)園にあると思います。なので、有名で常に調べたら1番上にある!というものより、知る人ぞ知る!というものを購入する方がおすすめです。

◯歳児から、という記載をいれていますが私の体感目安です。子どもたちの発達、クラスの雰囲気によって全く変わりますので参考程度にしてください。

不安だったら実習先の先生や上司に相談してもいいですし、読んでみた時の子どもたちの反応から考えてみてくださいね。

 

【絵本】

◎おたすけこびと

2歳児から。車がたくさん出てくるところが人気の秘訣です。最後はケーキをつくるので、子どもたちと食べたり、お誕生日の子がいたら歌を歌ったりしてしめていました。

 

◎なにを食べてきたの?

2歳児から。製作におすすめの1冊。この色とこの色を混ぜると何色になる?ということも伝えられるので、色遊びの時に読むといいと思います。

 

◎ぶたのたね

2歳児から。ちょっと可哀想なオオカミのお話。ぶたの種、という現実にない発想に子どものウケがよく繰り返し読んでいました。

 

◎よるくま

1歳児から。寝る前におすすめの本ですが、落ち着いた雰囲気の本だったので全体的に落ち着いて欲しい時には読んでいました。読後はしーんとクラスが静まります。

 

【紙芝居】

◎おおきくなあれ、おおきくなあれ

参加型紙芝居です。せーの!に合わせて子どもたちが一生懸命おおきくなあれと唱えてくれます。

 

◎まんまるまんま たんたかたん

1歳児はちょっと難しい顔をしていました。2歳児から幼児さんの間がおすすめ。お遊戯会で忍者をするクラスの導入にも!

 

◎みんなでぽん!

参加型紙芝居です。ぽん!に合わせて手を叩くだけなので0歳児から読んでいました。

 

◎ごきげんのわるい コックさん

参加型紙芝居です。最後のキャンディーのくだりに子どもへの(この色はなに味?という)問いかけがあるので2歳児くらいからがいいと思います。

 

園によって絵本の有無は全く違います。園内で50冊もない園もあれば300冊以上の貯蔵がある園もあります。

今回はあくまで一例なので、貴方にとって手元にあってよかった!と思える絵本を探してみてくださいね。

それでは、よい保育士ライフを!

あってよかった!!保育ネタ

学生時代編

 

学生時代の実習(そして、現場で働いてから)作っておいてよかったと思ったものは、パネルシアターとかペープサートなどの短時間子どもを楽しませることが出来るもの、です。

パネルシアターとかは、シアターが必要なので割り箸で作ったペープサートや、スケッチブックシアターというものがすぐに展開出来るので特に現場で重宝しました。

 

(あくまで私の思う)パネルシアター、スケッチブックシアター、ペープサートの特徴的を「人数」「耐久」「費用」「保育準備」の面から比べました。

 

<パネルシアター>

人数:シアターから多少はみ出ても貼れればいいので、大きく作りやすく大人数に対応出来る。

耐久:大切に扱えば長年使える。貼れなくなった話はあまり聞かない。(自分の親より年齢が上の先生がずっと使っているものの貼り付きの悪さをぼやいているくらい)私個人のものも7年間現役。

費用:Pペーパーと呼ばれるもので作るのだが、決して安くはないお金がかかる。本屋かネット通販で購入。あとは絵の具も必要。

保育準備:シアターの設置が必要なので、事前準備がいる。(首掛けタイプを自分で作っている人もいる)

 

<スケッチブックシアター>

人数:スケッチブックの大きさに依存するため、大人数向けではないが、30人の1クラスで座って見る程度なら有効。

耐久:使用頻度が高いとリングのところから紙が取れる。高いスケッチブックも半年くらいからゆっくりとリングから外れはじめたが、なんやかんやで4年は使えた。

費用:百均で売ってる!安価!

保育準備:スケッチブックを取りに行く、のみなのでほとんどなにもいらない。

 

<ペープサート>

人数:大きくつくることは出来るが、割り箸が支えられる耐久力と1人で扱えるサイズなので大人数向けではない。30人の1クラスで座って見る程度の規模で考えた方がいい。(スケッチブックシアターと同格)

耐久:大切に扱えば長年使える。割り箸が抜けた、貼っていた折り紙が破れたなど適宜補強は必要。

費用:厚紙と割り箸が必要。それぞれ百均で揃う。

保育準備:ペープサートを取りに行く、のみなのでほとんどなにもいらない。

 

以上です。

パネルシアターは事前準備が必要ですが、大人数で楽しめるのでお誕生日会などの大人数向けの会で使用しました。

日常向けはスケッチブックシアターとペープサート、という考え方でいいと思います。

 

次に、パネルシアター、スケッチブックシアター、ペープサートで作るものの種類について考えます。私は主に2種類あると思っており、それは

・物語メイン

・歌メイン

の2つです。

 

物語メイン

昔話などのお話が進むものです。お話なので長いものが多く、短いお話でも2歳児クラスからにしていました。

・昔話(桃太郎や干支のお話)

・海外の民話(裸の王様、がらがらドン)

・バイキンについて栄養について、物の使い方などの指導系

・パネルシアターの本から気に入ったものを作る

の4つが多かったです。1番はパネルシアターの本を図書館で借りることが多いと思います。

 

歌メイン

どんな色が好き?、こぶたが道を、など歌を歌いながら進んでいくものです。

間にクイズなどの問いかけがあると幼児も楽しめます。(異年齢の場合は、わかったら◯歳児さんに教えてあげて!◯歳児さんが答えてね!と伝えて、関わりを促すこともしていました)

歌の部分は年齢関係なく楽しむことが出来るので重宝しました。

・食いしん坊のおばけの子

・どっちちどっち

・どんな色が好き

・こぶたが道を

・折り紙くんの変身

がおすすめです。

物語と違い、多少対象年齢が違ってもクイズ形式にしてしまえば年齢の調整が出来るのでおすすめです。こればっかり作っていましたし、使ってました。

社会人になってから、先輩がつくってるものを真似して作らせてもらったりもしていましたが、先輩とネタが被るのはやや気まずいので、ややマイナーどころを探すのがおすすめです。

 

 

最後に元も子もないことを言いますが、

王道作品のパネルシアターやペープサートは社会人になると本屋さんやメルカリで買います。私も書いましたし、先輩も買ってました。お局も買ってました。みんな1度は買います。いいと思います。

そういうことを踏まえると、ちょっと王道から逸れたスケッチブックシアターがおすすめです。

1冊あれば2つ、3つのお話が展開出来ること。準備が不必要なので、バス業務でも使えるのも利点です。

先述していますが、先輩の得意ネタと被った時なんて先輩への気まずさもありますが、それより子どもからも「それ他の先生がやってたよ!」「先生と歌がちがう!」と声が上がり、まぁまぁ今日は先生とやろうや、と声かけをするのもやるせないので本当にまずはマイナーなネタがおすすめです。

私のレギュラーネタは「食いしん坊のおばけの子」と「影絵や色クイズ」のスケッチブックシアター、「折り紙くんの変身」のペープサートでした。パネルシアターは「おはようクレヨン」がレギュラーでした。先輩と被ることはなかったのですが、後輩と被り、「歌がちがーう!」と子どもたちの悪意のない言葉に対応している姿を見て、一緒に子どもたちに声をかけながら、やはり人と被るのは嫌だなと思いました。

 

いい保育士ライフになりますように。